イラストとタミフル75mg

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タミフルは、ギリアド・サイエンシズ社が開発したオセルタミビルリン酸塩の独占販売権の契約をしたエフ・ホフマン・ラ・ロシュ社が製造販売する抗インフルエンザ薬であり、日本国内ではエフ・ホフマン・ラ・ロシュ社傘下の中外製薬が販売しています。
ギリアド・サイエンシズ社は、第38代大統領ジェネラル・R・フォードや第43代ジョージ・W・ブッシュの国防長官であったドナルド・ヘンリー・ラムズフェルトがCEOを勤めていた事でも知られる世界第2位の大手バイオ製薬会社であり、ヒト免疫不全ウイルスやB型肝炎、C型肝炎などの感染症の抗ウイルス薬の製造開発を行っている会社です。
エフ・ホフマン・ラ・ロシュ社は、世界第4位のスイスの大手製薬メーカーであり、1894年にフリ・ホフマン・ラ・ロシュとマックス・カール・トラウブが設立した医薬品用の化学薬品の製造を行うトラウブ商会の事業を継承する形で設立されています。その後は、第一次世界大戦やロシア革命の煽りを受けて危機的状況にも陥りますが、1928年以降のビタミン剤の製造で大きな利益をあげ、現在では医薬品事業とビタミン&ファインケミカル事業、診断薬事業、香味料・香料事業を主要事業とし、特に医薬品事業と診断薬事業に特化した製薬メーカーとなっています。
中外製薬は、1925年に上野十蔵により医薬品の輸入販売を行う中外新薬商会を創業され、1927年より医薬品の製造に着手し、その後永光化成の設立や血液分析器及び臨床検査薬機器分野への進出、ジェン・プローブ・インコーポレーテッド買収などを経て、2002年にエフ・ホフマン・ラ・ロシュ・リミテッドとの戦略的アライアンスに基づき、中外製薬と日本ロシュが経営統合し、ロシュグループの傘下企業となっています。その為、中外製薬がタミフルの製造輸入販売元となっていますが、日本ロシュ時代には塩野義製薬からタミフルが販売されていた時期もあります。